内藤礼とおばちゃん - 2003年08月31日(日) とっても久しぶりに 直島コンテンポラリーミュージアムのサイトを覗いたら、 「直島通信」に「その後の家プロジェクト」と銘打って 島の方のインタビューが掲載されていた。 その中に、私が去年訪れたとき 町の中にある「きんざ」という内藤礼氏の作品で お世話をしてくれたおばさんが載っていた。 たまたま作品がつくられた空き家の 隣りに住んでいたおばさんは、 作品が設置されてからこれまで ずーっとその管理を担当したきたのだそう。 私が行ったときも、なんだかよその家のお墓を 一生懸命守ってる、みたいな一生懸命さがあって、 ふつうの「島のおばちゃん」が こんな風に美術作品と毎日関わっているなんて、 そんで、その人のお世話で札幌から来た私がその作品を見るなんて、 こんなのはじめての経験だなあ、と思った記憶がある。 なんだか、作品もおばさんも、 その関係の中でお互いに自立してる感じがした。 彼女のお世話は、決して機械的なものではなくて、 しっかりとした自発的な愛情が感じられたから。 インタビューでは、 当初は彼女にとって「なんだかよく分からないもの」 であったあの作品との毎日についてが語られていて、 なんだかじんわりとあたたまるものがあり泣きそうになった。 この人に会ったんだなあ、会ったよなあ、と思った。 -
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