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■ 『コンセント』と『アンテナ』
このタイトルを見て「ああ、田口ランディね」と気付く人も少なくないだろう。 ちょっと前まで、書店の新刊コーナー、あるいは話題作コーナーに必ず 平積みされていたから。この人、ランディさんとはいえ、もちろんライター名で 日本人女性(子持ち)です。MSNでメールマガジンも配信していて、 読者数は相当なものと聞いています。
どちらの作品も、たとえて言うなら「現代社会の隙間に転がり落ちた、 石の形をした人間の心」のような、かなりディープでダークなものです。 文字を追っていくと、脳味噌より先に肉体の方が反応してしまって。 それは決して良い意味での反応ではなく、どちらかというと「そっちへ行っては 危険だぞ」というアラート的反応。それと「やはりここに戻ってきたのだね」 というダークサイドへのアリ地獄的煽動。
私も何度も書店で立ち読みしては、レジに持っていくか悩んだのですが 結局今までリタイアしていました。だから断片的には眼を通しているのですが、 ちゃんと向き合ってストーリーの中に入っていけるだけの決意みたいのが定まって いなかったのです。それで、昨年末に図書館で予約を入れ、やっと順番が回って きたのです。
期限は2週間。時間的には十分なのですが、仕事で疲れた精神が 理性的にストーリーを受け入れられるかが問題。ちょっと自信ないな。
2001年02月19日(月)
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