月のシズク
mamico



 『コンセント』と『アンテナ』

このタイトルを見て「ああ、田口ランディね」と気付く人も少なくないだろう。
ちょっと前まで、書店の新刊コーナー、あるいは話題作コーナーに必ず
平積みされていたから。この人、ランディさんとはいえ、もちろんライター名で
日本人女性(子持ち)です。MSNでメールマガジンも配信していて、
読者数は相当なものと聞いています。

どちらの作品も、たとえて言うなら「現代社会の隙間に転がり落ちた、
石の形をした人間の心」のような、かなりディープでダークなものです。
文字を追っていくと、脳味噌より先に肉体の方が反応してしまって。
それは決して良い意味での反応ではなく、どちらかというと「そっちへ行っては
危険だぞ」というアラート的反応。それと「やはりここに戻ってきたのだね」
というダークサイドへのアリ地獄的煽動。

私も何度も書店で立ち読みしては、レジに持っていくか悩んだのですが
結局今までリタイアしていました。だから断片的には眼を通しているのですが、
ちゃんと向き合ってストーリーの中に入っていけるだけの決意みたいのが定まって
いなかったのです。それで、昨年末に図書館で予約を入れ、やっと順番が回って
きたのです。

期限は2週間。時間的には十分なのですが、仕事で疲れた精神が
理性的にストーリーを受け入れられるかが問題。ちょっと自信ないな。



2001年02月19日(月)
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