愚者
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2006年02月28日(火) 忘却

 とても忙しい一日だった。
心の恋人とランチを共にし、あっという間の4時間を過ごした。
その後、私にしては珍しく心許せる人と食事をした。

 すっかりと忘れていた、心弾ませる感覚。
遥か昔、忘却のかなたに置いてきたものが
脳裏によみがえった。
知らず知らずのうちに、人は純粋な心を失っていく。
まるで人生の糧にするかのように、気持ちが汚れていく。
それが生きる術、人生をまっとうするために必要でも
失ったものは大き過ぎるように感じる。

 述べ10時間、友人や恋人、身内以外で心を開き
ひとりの人と向かい合ったのはいつ以来だろうか?
気が付けば、時の流れを忘れて話し込んでいた。

 忘れてはいけないが、薄れてしまいがちな
大切な気持ちを、改めて認識した日だった。


誠幻