『たけぐせの随・弐』

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2002年02月17日(日) 「その可能性」

「人間というのは不思議なもので、
自分達のやってることが、
ひとつのちからとなって高められてくると、
前後が見なくなり、
わけもなくその坩堝のなかに入り込んでしまうものです。
そんなときに、これは危うい、と感じる人はごくまれです。
それがわかる人は、やがて、
人間のまいにちのごく平凡な生活に目を戻し、
あの坩堝は危うかった、と歩いて来た道をふりかえるものです。」

                 立原正秋『きぬた』より抜粋



気づくか、気付かぬか。
感じるか、感じられぬか。

そして、戻れるか、戻れぬか。


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