ムッキーの初老日記
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先日、ある初老読者の方からとても嬉しいメールをいただいた。 今日はその方の了承を得て、その話を書いてみたいと思う。
彼女は「初老日記」が始まってすぐの頃から読んでくれていると言う。 読み始めた当時、彼女は思いっきりスランプで、落ち込んでる時だったのだが そこで私が書いたある日記に出会い「凄く助けられた」と言う。
それは、私が当時の友人に酷い事を言われ、濡れ衣を着せられ 本当に嫌な思いをした日記だった。(参照)
当時彼女は不育症で、流産を繰り返し、こどもが産めないのなら 離婚しようと思いつめていた時期だったのだと書いてあった。 そこで上記の日記を読み、気持ちが180度変わったと。 子供がいるからといって立派な大人ばかりではない。 子供がいなくとも明るく生きる人もいるじゃないか。 同じ時期夫君からも
「こどもはいいから、君が好きで結婚したんだから」 「どうしてもこどもが欲しかったら養子をとろう」 と言われ、この夫君の言葉と初老日記で「どうにでもなるさ」と気分が変わり もう子供は諦めた矢先、4回目の妊娠。かわいい息子ちゃんを授かったのだ…と。
「ずっとムッキーさんのあの日記を頭にここまでやってきました。 こんな話は迷惑かもしれないけど、ずっとお礼が言いたかったんです」
私はこのメールを読んで、涙が出るほど嬉しかった。 もちろん、「初老日記のお陰」とは書いてあっても それはたまたま、ほんのちょっとのきっかけに過ぎないことは承知している。 殆どは彼女のがんばりと、暖かい夫君の言葉と、そして神様のご意思である。
10年前、私が体験した思い出すのも腹立たしいイヤな出来事。 だがその経験を書いたことが、微力であっても誰かの役にたっていたなんて そのことがとても嬉しかったのだ。 あの時のイヤ思い出が、10年の時を経て、彼女の役にたったのだから。 当時、私がショックを受けて凹んだ事も、無駄じゃなかったんだなと思える。
私の嫌な思い出を、こんな嬉しいことに変換してくれて、 こちらこそ本当にありがとう、と、彼女に伝えたい。
人生はどこもかしこも伏線だらけだ。 今の嫌な体験も、きっといつかどこかの人生のシーンにつながる 長い長い伏線なんだと思うと、いつそれがわかるのかという楽しみさえ感じる。
メールには、天使のような笑顔を浮かべた男の子の画像が添えられていた。 この子の誕生に、私が多少でも関われた事を神に感謝する。 どうかこの子の人生が、喜びが勝ったものになりますように。
+・+・+ 生協のオッサン君 +・+・+
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ムッキー
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