ムッキーの初老日記
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2005年04月05日(火) ラーメン・ショック



あれはもう5年は前だ。友人キョーコとラーメンを食べに行った。
キョーコの地元の、比較的新しいラーメン屋に入った。

2時過ぎという時間帯のせいか、店内には私とキョーコだけで
注文したラーメンは、そう待つこともなく運ばれてきた。

いやー腹減ったね。さあ食べよう食べよう。と
我々はキャッキャとはしゃぎ、すぐに食べだした。

が、二人とも一口食べて箸が止まってしまった。
そしてお互いの目を見つめ合った。なぜならそのラーメンは


とてつもなくマズかったのだ。


こんなマズいラーメンがあっていいものだろうか?
今まで食べたどんなマズいラーメンにも敵わない。
群を抜いてマズい。
うむ、マズい。
このスープは何だ?
残り物のスープにお湯を足したのではないか?
マズい。
マズ過ぎる。
お願い。
誰かウソだと言って。


キョーコと私、声には出さずともテレパシーでこんな会話がなされた。

哀しい気持ちで3口ほど食べたが、そのマズさはもう如何ともし難く
我々は半分以上残して店を出た。


そして帰りの車の中で、今自分の身に起こった事を振り返った。

「すごかったな・・・あそこまでマズいと文句言う気持ちも失せるな。」

「うん。まだ信じられない気持ちだよ。まるで奇跡体験をした後のようだな。」

「まあ我々が文句を言うまでもなく、すぐつぶれるよな。」

「そうだな。忘れよう・・・。」



だが、我々の予想に反してナントそのラーメン屋は
潰れもせずいまだに存在しているのだ!

こんな事があっていいものだろうか?
他の人々はあのラーメンを食べて、美味しいと思うのだろうか?
まさかそんなことは絶対にありえない。
好みがどうとかそんなレヴェルの話じゃない。
この世のものとは思えないほどマズいのだから。

何故だろう??とキョーコと討論し、辿り着いた結論は
『あの時の我々のラーメンは、何かを入れ忘れたのではないか?』と言う事だ。
きっとそうだと。そのぐらい薄く、とんでもない味だったのだ。

あれは「不良品」だったのだ。
ラーメン屋のオッサンが、何かを入れ忘れない限り
あれほどマズいラーメンは出来っこないのである。


今度確認のためにまた食べに行こうか、とも思うが
恐ろしくてそれが出来ないでいる。

たぶん我々の食べたラーメンが間違いだったとは思う。
しかし。万が一あの時のあのマズい味が、正しいとしたら?
あの味のラーメンが他の人には受け入れられているとしたら?

もう一度不味いものを食べる勇気と
それが支持されてると言う事を認める勇気が、出ない。
もしそんな事になったら、我々の中の何かが崩壊してしまう。


したがってあのマズいラーメン屋の謎は、これからも謎のままなのである。





+・+・+おっつぁん!あっぶないよ!こないだもそこで…+・+・+

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04/04 10万人目のお客様として祝われたい。

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03/30 ドラマも最終回が近づくとみんな物わかりが良くなる。

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03/28 こだわり過ぎの料理人が見受けられる。 


ムッキー

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