ムッキーの初老日記
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先日友人と話していた時、彼女が 「生きているとたまに、モノ凄い偶然に出会う事がある」 としみじみ言っていた。
故郷から遠く離れて暮らしている彼女。 たまたま仲良くなった同じマンションの人が よくよく話を聞いてみたら、実は彼女と同郷で その上、同じ中学の2学年先輩だと判明したそうだ。 つまり20数年前、二人は同じ学び舎にいたわけだ。
そんな事、話を聞くまで思いもしないことだったので あまりの偶然にビックラしたそうだ。 「ムッキーにもなんかない?そういうの。」 と言われて、思い出した事がある。
24歳当時、私はメーカーのテナント社員として とある駅前のデパートに勤めていた。 目の前はコスメコーナーで、各メーカーの美容部員さんとも 結構仲良くしていた。
その中の一人、〇化粧品の「木村」さん。 彼女がそのデパート担当になって3ヶ月ぐらい経った頃 私のカウンターにやって来てシャチハタを貸してくれと言う。
「今日提出の書類があるんだけど、ハンコ忘れちゃったの。 悪いんだけどシャチハタ貸してくれないかなぁ?」
私の旧姓も「木村」であった。(参照日記)
「いいよー、使って。」
とシャチハタを差し出すと、彼女はその場で書類に捺印し出した。 ふと見ると、書類に彼女にフルネームが記されていた。
木村 なお子(仮名)
私「なお子さんって言うんだ〜。 そういや私のイトコにもなお子ってのがいるよ。」
「へえー・・・・え?木村さんって、下の名前なんていうの?」
「ムッキー。」
「ええ!ムッキー!?ムッキーって、ムッキー!?」
「・・・もしかして・・・」
「〇おばちゃんとこの、ムッキーちゃん!?」
「じゃあ君は、△おじちゃんとこの、なお子!?」
「そうそうそう!いやーんムッキーちゃん!!」
「なお子ー!!!」
なんと、私たちは、正真正銘の従姉妹同士だったのである。 生き別れ(?)イトコの劇的な再会であった。
なお子とは小学校の時以来、実に15年以上会っていなかったので お互いに従姉妹とはまったく気づかず、3ヶ月以上過ごしていたのだ。 これが伊集院とか円城寺とか綾小路だっていうなら 「ん?」と思ったろうが、なにせ木村である。どこにでもいる。 木村姓の星キムタクも、まだ出現前だったと記憶している。
なになにどうしたの、と同僚たちが集まって来たので イトコだったと告げると、みんな驚いて 「そう言われれば面差しが似てるわぁー。」 と二人の顔を見比べていた。
気づいていないだけで、隣のあの人や本屋でよく会うあの人も もしかしたら貴方の古い知り合いかもしれない。
◆◇オッサン君の独り言◇◆
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ムッキー
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