ムッキーの初老日記
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2004年02月14日(土) |
ドちびになりたかった |
私の身長は163cm。 この時代、決して高いほうではない。 この身長が、コンプレックスだと言ったら ふざけるなと言われそうだ。
だけど、私はずっと「ドちび」になりたかった。
私の中でドちびとは、153cm以下のことだ。 ドちびな上に、華奢でなければいけない。 大人なのに子供服でもOKなんて人が羨ましくてしょうがない。
私は中学時代に一気に身長が伸びた。 一般的に中学では女子のほうが発育が良く 男子はまだ小さい子が多い。 自分より体躯のいい女子には、男子から
「でっけえ女!」 「図体がでけえなー!」
という心無い言葉が浴びせられる。 見た目よりナイーブな私は(本当だ)その度に人知れず傷ついたものだ。 それが淡い恋心を抱いていた男子から言われた日には しばらくは立ち直れないほどのショックを受けた。
社会人になってからもそうだ。
都合よく背の高い人を好きになれればいいが そうも行かないのが世の常だ。 同じぐらいの身長だと、女のほうが大きく見えるのは何故だろう。 好きになった人が、自分と殆んど変わらない背丈だったりすると いつも身を縮めていなければならなかった。
小さくて華奢で可愛らしい 守ってあげたくなるような女の子に生まれたかった。
そんな思いを抱えたまま、オッサン君に出会った。
オッサン君は175cm。骨太で肉厚。 欠点だらけの男だが、手足だけは長いので 実際の身長より随分と大きく見える。
オッサン君は私の頭を撫でながら笑って言った。
「なんだよオマエ、ちびだなあ。」
もしかしたら、一番欲しかった言葉かも知れない。 私がコンプレックスから開放された一瞬だった。
いつも日記のネタにして笑いものにしてるオッサン君だが 今日はチョコレート代わりに、感謝の言葉を贈る。
ありがとね。
◆◇オッサン君の独り言◇◆
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ムッキー
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