ムッキーの初老日記
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間寛平夫人は、夫を「うちのジュリー」と呼ぶそうだ。
ジュリー。 昔はいい男の代名詞であった。しかも、とびっきりの。 誰が何と言っても、夫人にとって寛平ちゃんは「ジュリー」なのである。 なんだかとてもいい呼び方だなと思う。そこには愛がある。
そのことを知ってから、街やTVで旦那さんが いろんな意味で「お?」というカップルを見ると(察してくれ) 「ああ、この奥さんにとって、この人はジュリーなんだな。」 と思って、ほのぼのしてしまう。
あなたの彼や夫の欠点はなんですか? まあ色々あると思うが、欠点をずらずらと並べたあと 最後には「まあ、いいんだけどさ」と思わないだろうか?
そう思ううちは、まだ大丈夫。 まだあなたにとって夫(彼)はジュリーだ。
欠点が目に付いついてしょうがなくなり 「何でこうなんだ!直せこのヤロ―!」と思っているとしたら・・・ 欠点が気になりだした時点で、実はもう愛は冷めはじめている。
惚れてる間は、欠点は見えない。 たとえ見えても「でも好きだしな。まあいいや。」 と思えるものだと思うが、どうか。
もう大昔の話。当時、常々友達と 「フォークの背にライス乗せて食べるヤツ、信じられん。」 と、毒ぶいていた。
「なんであんな変な食べ方するんだろうね? あれがマナーだと信じてるんだよね。バカみたい。」 とまで言っていた。
その頃、大好きだった彼と初めてデートをした時のこと。 コンサートを観に行き、会場を出るとロマンチックにも雪がちらつき その後レストランで食事をし、私は完璧と言っていいほど幸福だった。
が。
料理が運ばれると、あろう事か大好きな彼が おもむろにフォークの背にライスを乗せて食べ始めたではないか!
んが!((( ̄□ ̄;)!
大好きな彼が、大嫌いな行為に及んだのである。 果たして私は彼を嫌いになったか?
否。
次の日友人にこの事を 「わが目を疑ったよ。よりにもよって〇〇さんが・・・。 何であんな食べ方するんだろう。ショックだ・・・。」
と報告しながらも、心の中では
『でもまあ、いいか。それでも好きだしな・・・。』
と思っていたのである。あんなに大嫌いな行為だったのに 好きな人がやると、許せてしまうものなのだ。
ラビザミステリー。
そう。あの頃の私にとって、彼は「ジュリー」だったのである。
あなたの彼は、ジュリーですか?
◆◇039◇◆
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ムッキー
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