ムッキーの初老日記
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今までに「これは・・・!」という心霊写真を2枚撮ったことがある。 そして2枚とも、友人のサカモトと一緒の時だった。
1枚目は、サカモトが住む福島県いわき市の某所。 数年前、オッサン君と二人で彼女の家に泊りがけで遊びに行き どこかの海辺にドライブに連れて行ってもらった時だ。
「ここはなんか居そうなんだよね。」
彼女は私の75倍くらい霊感が強い。 確かにそこは、何となく薄暗くて淋しげな場所だった。
「写真撮ってみようか!何か写るかもよ!」
やめとけというオッサン君の制止を笑い飛ばし 私達はその場所で写真を撮った。
後日出来上がった写真。 波が打ち寄せる岸壁の岩肌に、それは写っていた。
久米宏?
いや、久米宏によく似た男性の顔が。 しかもちょっと昔の、ぴったしカンカンの頃風の宏だった。
「写ってたよサカモト・・・。送るからさ、ネガも一緒に。」 「えっ!」
送りつけられたサカモトは、一目見て寒気坊様(鳥肌)が立ち 知り合いのお寺に納めたという。
そんなことがあったのに全く反省しない私とサカモトは 今度はサカモトが水戸に遊びに来た時、またしでかした。
今思えば「そこ」には引き寄せられたような気がする。 走りなれた水戸の町で、何故か私は道を間違い マンションが立ち並ぶ地区に迷い込んだ。 そして、あるマンションの前を通りかかった時思い出したのだ。 そのマンションでほんの半月前に、飛び降り自殺があったことを。
その話を知るとサカモトも 「あ、知ってる、それ。ニュースでやってたよね。」 「うん、やってたね。ここなんだ・・・。」 「なんかイヤーな偶然だねえ。ちょっと写真撮ろうか。」
そしてまた私達は、やめときゃいいのに マンションの玄関あたりをカメラに収め、その場を後にした。
・・・今度は、久米宏に似てるとか言って笑えるレベルの写真ではなかった。
玄関脇に植えてある木々の間に どう見ても、生きてるとしか思えないような 鮮明な女性の胸像のようなものが、あった。 皮膚がちゃんと肌色で、栗色のショートカットの髪。
何となく「新しい」感じがする霊。 「これは・・・。」 「これは・・・。」 二人で絶句。後悔してももう遅い、それは写ってしまった。
それもサカモトが持ち帰り、速攻でお寺に持っていった。 そして住職に、こみっちり叱られたそうだ。
多少そういうカンがある人間が、二人一緒にいる事で 余計パワーが増して、寄って来やすくなるらしい。 そんな時にわざわざそういう場所で写真を撮るなんて 悪ふざけをするもんじゃない! と。
私達は深く深く反省し 二度とおもしろ半分で写真を撮ることをしないと誓った。 いや、そういう場所にも絶対近づかないと誓った。
◇◆ご存知オッサン君◇◆
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ムッキー
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