ムッキーの初老日記
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2003年01月20日(月) |
トメ伝説 / オッサン君の悲しい思い出 |
姑のトメ、略してシュー・トメが、まだ30代だった頃の話。
今、彼女はTOKIOの山口君のファンだが はるか昔、30代後半の頃は 「太陽に吠えろ!」の殿下役でお馴染みの 小野寺 昭 の大ファンだったそうだ。
当時、息子のオッサン君は小学生低学年。
ある日、少年オッサン君が学校から帰って来ると 縁側に、古新聞や雑誌が紐で束ねられて置いてあった。 チリ紙交換に出すんだな、と思ったその時
「毎度お馴染み、アースグループ(仮名)のチリ紙交換車が参りました♪」
と、チリ紙交換がやって来た。 少年オッサン君は、ランドセルを背負ったまま 古新聞と雑誌の束を持って走った。
「おじさーん!これお願いしまーす!」
「おお、ボク、えらいね!お手伝いかい? よし、オマケしてやろうね。」
そう言ってチリ紙交換のおじさんは 少年オッサン君にいくらか多めにチリ紙をくれたそうだ。
少年オッサン君は得意満面。 お手伝いもちゃんと出来たし、チリ紙もいっぱいもらった。 きっとお母さんは喜んでくれるに違いない。
「おかあさーん、僕ね、チリ紙交換に出してあげたよ! ほら、こんなにチリ紙もくれたんだよ!」
そう言って台所の母親(シュー・トメ)に報告すると・・・
「ええ!なんだって!?あれ、もう出しちゃったのかい!?」
優しく褒めてくれると思った母の なじるような声を聞き、少年オッサン君は驚いて固まった。
「あれはね、違う方のチリ紙交換に出すんだよ! まったくもう!しょうがないね!」
そうだったのか。 きっとお母さんと、別のほうのチリ紙交換屋さんは知り合いなんだ。 お母さんは頼まれていたのかな。 ゴメンなさいお母さん・・・。
その時。遠くの方からチリ紙交換車の声が聞こえてきた。
「ほら!来た来た!いいかい。これからは こっちのほうに出すんだよ。覚えときなさい。」
♪毎度お馴染み小野寺商事のチリ紙交換車でございます♪
「こっちの小野寺商事のほうだよ。忘れるんじゃないよ。 小野寺昭と同じ名前だからね!」
か、母さんまさか!(゚Д゚)
まさか、小野寺昭と同じ苗字だからこっちに出せと? まさか、そんな理由でこっちに出せと? まさか、そんな理由で僕を叱ったのかい?
苗字が同じだってだけで 別に 小野寺昭 がチリ紙と交換してくれる訳じゃないのに!?
お母さん・・・。
少年オッサン君は、 この日初めて大人の身勝手さを知ったのだった。
ムッキー
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