ムッキーの初老日記
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2003年01月15日(水) |
手塚先生ごめんなさい。 |
小学校の頃。 故・手塚治虫先生の「ブラックジャック」というマンガが大好きだった。 少ない小遣いを貯めてはBJの単行本を集めたものだ。
「好き」が極まった私は、自分も手塚先生のような 漫画家になりたいと思いつめた。
そしてその熱い想いを、ファンレターにしたためて 何通も何通も手塚先生に出した。
お忙しい手塚先生から返事は来なかったが 返事など初めから期待していない。 この気持ちを、巨匠・手塚治虫に伝えられればそれでよい。
だがある日、奇跡は起こった!
学校から帰り、いつもの習慣でポストをのぞくと 私あての一枚のはがきが入っていた。
なんとそれは
手塚治虫先生からのはがきだった!
「来た!来た!手塚先生から返事が来たよー!」
私ははがきを振り回して狂喜乱舞した。 よく見ると、文章部分は印刷であった。 だがその下に「サインとイラストは僕の肉筆です」という言葉と共に
ピノコのイラストと「手塚治虫」というサインが 手書きで書かれてあった!
ピノコは「アッチョンブリケ」のポーズであった。 手塚先生の肉筆・・・。 これはもう人生最大の宝物だと思った。 一生大切にしよう、と。
その誓い通り、そのはがきは今でも大切に保管してある。
だが、やはりそこは小学生であった。 なんと私は、おそれおおくも手塚先生の描いた白黒ピノコに
色を塗ってしまったのだ・・・
色エンピツで。
(゚Д゚)・・・・・・・・・・・。
タイムマシンがあったなら、あの時に帰って 小学生の自分をぶん殴りたい気持ちで一杯だ。
手塚先生、ごめんなさい。
もう「なんでも鑑定団」に出しても何の価値も無いかもしれない。 でもやっぱりこのはがきは、今でも私の宝物のひとつだ。
ムッキー
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