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2004年06月07日(月)   それいぬ 正しい乙女になるために/嶽本野ばら

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九十年代、乙女の聖書として語り継がれし、伝説のエッセイ(帯より抜粋)
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以前、この文庫版を読みましたが、絶版になったハードカヴァ版を目にし、即購入しました。
このエッセイを連載していた頃から、もう10年以上も経っていますが、やはり野ばらさま。今も昔も変わらず野ばらさま。
野ばらさまの本を読むと、こんな乙女にはなれないと思う半面、なってみたいとも思うのが不思議。
正しい乙女を目指して、自分を鎧って日々精進いたします。



貴方は悲しいくらいに変わりません。そんな貴方だから貴方は僕を好きになり、僕は貴方を愛しいと思ったのです。僕達がまだ出逢っておらず、この先数十年して、互いに今の面影なぞ全く失くしてしまってから初めて挨拶をかわすことになったとしても、きっと僕は貴方を好きになるだろうし、貴方だって僕を好きになるに相違ありません。左様なら、同じ国に棲む人よ。僕のことは忘れても、貴方はずっと貴方が愛した貴方でしかないことだけは覚えておいて下さい。


嶽本野ばら:それいぬ 正しい乙女になるために,p.121-122,国書刊行会.






ゆそか