2003年09月19日(金) |
終の神話・天泣の章 封殺鬼シリーズ26/霜島ケイ |
++ 「おまえは人を滅ぼしたいか。それとも生かしたいか」 柿色の異形は弓生に問う。それは鬼として生き長らえてきた彼に、ある重大な選択をせまるものだった。自分が何を為すべきかを知るために、弓生は奈良の箸墓へと向かう。 同じ頃、三吾は同盟の地である東北を訪れていた。天津甕星がなぜ悪神として天を追放されたのか、神話には語られぬ、その謎を解くために……。 神との戦いにのぞむべく結束した『本家』の次期当主たちと二人の鬼。果たして、彼らに勝算はあるのか!?(表紙折り返しより抜粋)++ 封殺鬼シリーズの26巻。 今回は今まで以上に神さまがたくさん出てきます。どんどんマニアックな話になっているような気がするのですが、きっと固定の読者は離れないんでしょうね。キャンバス文庫もこのシリーズを発刊するためだけに、残っているといっても過言ではないと思うし。 さて、↓でこんなことを言っている聖なんですが、話の流れ的に、ふたり(弓生と聖)の死は近いような気も。少なくとも生贄になってユミちゃんだけが死ぬことはないでしょう。なので、それをかばってふたりとも助かるか死ぬか、のどちらか。 このシリーズで残る問題は、あとは三吾さんちですかね。眞巳兄ちゃんと早く和解してほしいものです。
「それこそ、いつかや。俺らがこの世からおらんようになる時に、――一人やないで、俺とユミちゃんとい一緒にやで――その時にな、誰かがそばにおって、悲しいて言うてくれたらええなと思う。そいつが俺らのこと想うてくれて、ちょっとだけ泣いてくれたら、もっとええて思う」
霜島ケイ:終の神話・天泣の章 封殺鬼シリーズ26,p.174-175,小学館.
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