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2003年06月07日(土)   二十才の微熱 A Touch of Fever/橋口亮輔


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「僕がなりたいものは、なんでもないもの」
19才、島森樹。昼はごく普通の大学生。夜はアルバイトで二丁目の少年売春クラブで、からだを売っている。家族からも、友達からも、浮遊し、誰も愛さず、誰も憎まない。とどまる場所を探しながら。青春の真っただ中を生きている。(裏表紙より抜粋)
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橋口監督の映画をご本人が小説化したものです。
橋口監督の映画は、「ハッシュ!」しか観たことがありませんが、たんたんと日常を送る青年の姿が印象的なんですよね。
この小説もそう。
売りをやっていても、昼間はそれぞれ大学・高校に通う樹と信。
実際こんなかんじなのかもしれません、現実も。



信は、手でカメラを真似て四角いフレーム越しに樹を捉えた。
今、樹が振り向けば自分のこれからは大丈夫だと、願をかけた。(略)
信は、樹の白い背中に向けて焦点を絞るとゆっくりシャッターを切った。


橋口亮輔:二十才の微熱 A Touch of Fever,p.194,扶桑社.






ゆそか