2003年06月02日(月) |
心洞 《Open Sesame》 R/EVOLUTION 3rd Mission/五條瑛 |
++ 家出少女エナと、“鳩探し”をさせられているヤスフミ。 二人の住む新宿は、複数のルートでドラッグが流通し、若者たちは「ドゥルダ」と名乗る、謎の女性の虜となっている。 彼らの心には、とてつもなく深く大きな空洞があいている。 その穴を埋めるのが、革命なのか!?(帯より抜粋) ++ <革命小説>シリーズの第三弾。 全10巻で完結予定(五條氏曰く)の超大作です。 1巻目の断鎖を読んだときから、もうぐいぐいと惹かれているのです。 今回の主人公はエナちゃんとヤスフミのふたりの日本人。ただお互いを守りたいがために、組織同士の争いに関わることになってしまったふたり。 もうエナちゃんの爆弾娘っぷりと、ヤスフミの情けなさっぷりが…。 そして、なんと言っても先生ー!!断鎖で死んだと見せかけておいて、やっぱり生きていらっしゃったのですね。魔性の男ですからね、さすがです。 今回もその毒牙、手練手管でヤスフミを誘い込むわけで、もうしっかりしてよヤスフミっ。と私は読みながら地団駄を踏むのでした。 すみれちゃんも育ての親(サーシャ様)に似てきたのか、とっても頭のキレる子になってるし、サ様(サーシャ)はやっぱり誘惑するしかしないし。 っていうか最後の章の屋上の、リョウジとすみれちゃんとサ様のシーンはいったい何?五條氏は何を狙って、リョウジにこのようなことをさせたのでしょう。読んでいて口元が緩んでしまいましたよ。 さて、次のミッションはすでに雑誌で始まっています。 To be continued Next mission 恋刃《Lancet》
人が流す血の上で栄えているのがこの街だ。ならば、その血をもっと与えてやるのもいいだろう。ドゥルダは言った。真に美しい花は、泥の沼でしか咲かないと。この街に、誰も見たことのないような大きな花を咲かせてやろう。血の沼に咲く花を。
五條瑛:心洞 《Open Sesame》 R/EVOLUTION 3rd Mission,p.272,双葉社.
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