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2003年02月21日(金)   玉響に散りて 封殺鬼シリーズ25/霜島ケイ


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地上に破滅をもたらす凶星との戦いを目前に、本家に戻ったふたりの鬼たちだったが、弓生は依然として人間への不信感募らせる。一方で、神島、御影、秋川の三つの家も互いの溝を深めたまま、人々の絆はもはや失われたかに見えたその時、死の床にあった神島家当主、隆仁の最後の命令が下った。二人の鬼と本家の行く末までも大きく揺るがすこととなる、その決断とは!?鬼つかいの死は果たして人々に何をもたらすのか―――?(折返しより抜粋)
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半年ぶりの新刊、封殺鬼シリーズの25巻です。
隆仁氏、今まではあんな暴走しまくってる次期当主(息子)をなんで野放しに…、と思っていましたが、すごい人です。
自分の命をかけて死にかける使役鬼と内に妖気を溜め込む息子を救うんですから。
これで達彦も少しは目が覚めたでしょうか。
私的にはもっと、達彦と眞巳の対決が見たかったのですが、まぁ本家がまとまってくれればそれにこしたことはないです。
それにしても、この巻読んでやっとこのシリーズの主人公は聖じゃなく弓生なんだとわかりました。
鬼と言っても、はるか昔は人間だったふたり。長い生の中で多くの人と会い、死を見送って、人間以上に人間で、人間を知るふたり。なんかシリーズが終わりに近づいている感じがすごくしますが、ラストにはわだかまりなく笑っているのでしょうか…。



「(略)人間なんてもんは、しょせん自分にしかなれねえんだ」
別の生き方を選ぶことが困難であったとしても、その生き方しかなかったなどということは、ありえない。何も選ばなかったか、今の生き方を自分で選んでいたか、そのどちらかだ。


霜島ケイ:玉響に散りて 封殺鬼シリーズ25,p.161,小学館.






ゆそか