A Will
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考えすぎなんだよ、と友人は笑った。
だって、考えないわけにはいかないもの。 頭から離れないの。
叱られた気分で、小さな声で反論する。
頼りになりすぎる友人と言うのも考えものだ。
睡眠時間を削り、 何よりも最優先してくれるのを知っているから、 迂闊に声も掛けられないし、泣き言も言えない。
好き、とは言えないから、 何度も意味なく名前を呼んだ。
その全てに律儀に返事をしてくれるから、 可笑しくて、それだけで、大丈夫だと思う。
大丈夫。
わたしは大丈夫。
この人を所有するようなことがあったら、 そのときは、消えてなくなってしまいたいくらい。
この先も、一生涯言えなくて良い。
本音なんか何にも必要じゃない。
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