A Will
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デートのようなものをしてみて、 わたしは、この人に一切、欲情しないな、と コーヒーを啜りながら思った。
2度めはないよね?
と別れ際に聞かれて、 肯定に近い返事をした。
別れてから、ふいに悲しくなる。
わたし、今、会っていた人の顔さえ思い出せない。
好きな男とすぐに寝るのは、 軽々しいとは思っても、 あるいは思われても、平気だけれど。
今、会っていた人の顔を、 思い出せないのは、不埒だと思う。
曇り空。 少しの頭痛と予防の鎮痛剤。
ぬるい水で流し込む。
何事も予防が必要だ。 子供じゃないのだから。
けれど、わたしの恋は変わらずに、 子供じみて、暴力的だ。
変に大人な分、よけいにたちが悪い。
会いたいし、好き。
正直が美徳なんて、嘘だと思う。
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