A Will
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5日の日に。 いつもだったら、困った顔をするはずの君がいなかった。
当たり前すぎて、笑うこともできなかった。
何が悲しいのか良く分からない。 分かりたい、とも特に思ってない。
事象は鵜呑みにするの。それしかできないの。
肌。冷えちゃった。
寒い部屋で震えてるから、そうしたらスーパーマンみたいに飛んできて、 嫌な顔をするふりをしてココアでも作ってくれて、 それはきっと飛び切り甘くて倒れそうになるの。
夢見心地。
伸びた髪の毛の先を監視するみたいに眺めて、 「切らなきゃね」って言ってくれたでしょう?
わたしは温かい君の体に全部あずけちゃってうとうとするの。
冷たい足を押し付けては、わたしは笑って 君からの体温を奪おうと必死で。なのに君ってば優しいから。 温めてあげるよ、なんてバカみたいに優しいこと言っちゃって。
そんなにわたしのこと好きなのねって、からかうのに。 それもアッサリ頷いちゃうから、わたしは好きじゃないわ、なんて そんな可愛くないことも言ったりしたよね。
嘘。大好きって抱きつくと、すごくすごく嬉しそうだったのが一番好き。
真夜中に、アイスが食べたいってただ我侭を言いたいだけで、 君が困れば良い、なんてそんな意地悪なことを本気で思ったのに、 君は怒ってたけど結局買ってきてくれて、心配そうに「おいしい?」って聞くから、
涙が出てとまらなくて大変だった。
君がいなきゃ、泣いたって意味がないんだよ。
抱きしめてくれる人がいなきゃ、泣くなんて無意味だよ。
慰めてよ。助けてよ。救ってよ。
信じられないくらいの優しさと嘘と、痛いくらいの思いやりと不誠実で。
君がいて。初めてわたしは、あの人を悲しめる。
なんか、頭悪いけど、そんな気がする。
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