鴨河童★備忘録
藤誠



 ヨコスカ開国物語

今日は浦賀行政センターで行われた講演会に行ってまいりました。
講師は郷土史家・山本詔一さんでありました。山本さんは横須賀市が発行している「中島三郎助」を執筆された方です。あと、神奈川新聞で「ヨコスカ開国物語」なども連載中。伺いましたら横須賀開国史研究会の会長もなさっているそうです。凄いです。
お話はこのまえ放送されたNHKその時歴史が動いた「小栗上野介」から始まり、ペリーが何故浦賀にやってきたのか、その頃の浦賀のようす、明治になってからの浦賀について2時間ほどでしたが、いやあ、面白かったのなんの!
ペリーが浦賀にきたときの様子などは「見てきたんですか、先生!?」といいたい感じでしたぞ。

やはり浦賀の人たちは地元の歴史に対しては真摯に取り組んでいらっしゃる。
浦賀のヒーローといえば中島三郎助と小栗上野介ですが、HNKの番組で小栗が取り上げられたことをとても評価していて、以下はその評価の内容です。

「その時歴史が動いた」でも取り上げられた小栗だが、今度はなんと!正月のゴールデンタイムに長時間ドラマをやるという。横須賀出身の作家・故大島昌宏さんの小説「罪なくして斬らる」のドラマ化である。
NHKというのは世間の標準的な価値観で番組を制作している放送局である。そのNHKが、今まで犯罪者というレッテルゆえに取り上げられることのなかった、もしくは常に勝海舟とセットで語られダメな人という評価でしか語られない人物だった小栗上野介を『主役』に据えて番組を作るのは、画期的なことである!すなわち世の中の歴史観が変わってきたことを意味する。

『新政府が小栗を処刑してしまったのは、やっぱりまずかったんじゃないの?』
『小栗の功績はちゃんと評価されるべきなんじゃないの?』

そういう歴史観を皆が持ってきているということである!これはチャンス!

三浦一族負け、薩長に負け、太平洋戦争にも負け、負けッ放しの横須賀がついに日の目を見る日が来るかも!?がんばろう横須賀市!! 

…激しく意訳しておりますが、こんな感じです。
ちなみに横須賀市長は3年前、群馬県知事とともにHNKの会長さんのところに行って小栗の大河作ってとお願いしに行ったんですと。
でも、同じようなお願いが20と数件来ていてこれは望み薄だなと思ったんだそうな。もし、その新春ドラマが高視聴率だったりしたら、小栗が主役の大河ドラマだってありえるかも! という感じで盛り上がってきているらしい。
市では浦賀行政センター市民共同事業として「浦賀探訪くらぶ」なんていう素敵な活動もなさっている。町中に史跡観光案内板を作ったり、史跡散歩マップを作って領布してみたり、史跡散策会なんかもやっていらっしゃるそうです。凄いです。

あと、浦賀ドックですが、閉鎖になった跡地をマリンパークにしてはどうか?という話も出ているそうです。
横須賀はペリー来航後、観光に来る人が増えたんだけど、その当時から旅行者にわかるように番地を提示したり、ゴミ箱を設置して町の美化につとめたりしていたんですって。

浦賀探訪くらぶでは歴史散歩のホームページも作っていらっしゃいますが、
●神社やお寺は見にいくものではなく拝観するものということをお忘れなく
●建物や墓地には無断で入らず必ず了承を得るようにしましょう
●大声を出したり音楽を流したり迷惑になる行為はやめましょう
●文化財は先祖が残してくれた私達共通の財産です。後の世まで大切に伝えていきましょう。
●ゴミは必ず家まで持ち帰り、よごさないようにしましょう

…と、エチケットが明記されております。流石です。

2002年12月01日(日)
初日 最新 目次 HOME