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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2015年08月30日(日)
Vol.832 2015年の夏

おはようございます。りょうちんです。

忙しかったお盆が過ぎて、さらに何日かたってからやっと休みを取ることができた。お盆中には実現できなかった実家への帰省を、数日遅れで実行する。たった一日半だけの、俺の短い夏休み。
今年の夏は、仕事以外のことはほとんどできなかった夏だった。7月になってすぐに無理やり連休を取って2年ぶりの登山で北アルプスを訪れたが、夏のイベントといえば今年はそれが唯一だった。登山以外で遠出することはなかったし、今年は距離を置いている高校野球観戦すら一度も足を運ばず、ただただ仕事に明け暮れていた夏だった。涼しい日が続いた梅雨が明けると一気に猛暑になり、3週間ほど真夏日が続いたあとはお盆前に一気に秋めいたメリハリのある夏だったのに、俺は仕事一辺倒の何ともメリハリのない夏だった気がする。相方みたいに海やプールに行ったり花火を見たり、できることなら本当は俺もしたかったな。
実家の居間に寝転んで、短い夏休みを満喫する。今はアクティブに何か活動するよりは、ゆっくり自分のカラダを休めたい。朝方まで雨が降っていたせいで、窓を開けておくだけで涼しい風が入ってくる。切り取られた四角い窓から見えるのは、緑色に茂った柿の木と夏の空。グレーの雨雲がものすごい早さで流れていって、時々青空が顔をのぞかせる。聞こえてくるのはうるさいくらいの蝉時雨と、扇風機のモーターの音。気がつくと猫も俺の隣で座っていた。父と母が見ているTVからは、ちょうど高校野球の決勝戦が流れてくる。折り畳んだ座布団の枕でいつのまにかうつらうつらしていた俺は、父の「スイカ切ったよ!」の声で目を覚ました。冷蔵庫から出てきたばかりの冷たい果実をかじると、思った以上の甘さが口に広がった。
こんな夏の風景は、昔は俺の日常に当たり前にあったひとこまだった。小学生くらいまでは退屈でつまらないと思っていたのに、今ではこれもすごく貴重な体験だったんだなと思えてしまう。久しぶりに味わう懐かしい夏。
俺の2015年の夏は、こんなふうに過ぎていく。我慢の夏、辛抱の夏。仕方ない、今はじっと堪える時期なのだ。つらくたって、まだまだ俺はがんばるからね。