菩提寺にて、父の三回忌の法要。祖母と同い年、91歳にもなるご住職は、足腰こそ弱まれ、読経の声は朗々としていた。雪を踏みしめて墓所にも詣でる。父が逝ってから、まる2年になるのか。1周忌は出られなかった(出なかった)から、ひとつの区切りがついて、時間が経ったのだと、ようやくの実感を得る。その後、近くの割烹にて、会食。
更地になった生家の跡地を見ても、とくに感慨はなかった。広い家だと思っていたけれど、意外に敷地は狭かったなあ、と思ったくらいで。ただ、それも悲しいと思う気持ちを、無意識に封じ込めているだけなのかも知れないが。
夕方、泊まらずに帰ろうと思っていたが、ひきとめられ、もう一泊することに。ただきちさんにメールしたら「そんなことだと思ってた」と見透かされたようなメールが返ってきた。バレンタンデーではあったが、遠く離れていることもあり、なにもあげない。こういうところは冷めている。
姪っ子の友達の女の子が、恥じらいながら手作りのお菓子を持ってきた。姪は留守だったのでわたしが預かった。義理チョコならぬ「友チョコ」とか言うらしい。小奇麗なラッピングに心が感じられて、微笑ましかった。
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