カルモチン

2007年05月17日(木)           ::::アイリス::::






君に名を呼ばれると

指先が吐息をかき混ぜるように

頼りなく、上下した。



君を見つけると

美しさの前で立ち止まり

転がる涙と、笑みを待った。


息を潜め 欲を潜め

鼓動の速さに 苛立って



仕舞い込んだこと

失くしてしまった声


繋がれていた銀の鎖は

何処にもないから






君との「さよなら」を


撫でて


潰して。




最後の「さよなら」を


撫でて


潰して。











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