LORANの日記
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心の病は対人関係の病です。精神科医で画家の吉田脩二さんが言っています。
人は生まれてから成長を続けますが、伴走者がいます。 幼少期にはお母さんが一緒に走ってくれます。 次にはお父さんが、お母さんからバトンを引き継いで一緒に走ってくれます。 マラソンの折り返し地点からの後半は思春期と呼ばれ、両親から離れて仲間・友人と一緒に走ります。
高校二年生頃、ほとんどの人がこの時期になるそうです。 性的にも発達し異性への関心も強くなりますが、仲間内でそんな話ができるのはごく自然の成り行きです。町には雑誌やビデオが氾濫しています。
誰からも孤立して話もできない状態でいると、今までの自分と性的に発達してきた自分が内部で闘争することになります。 今までの自分の性的なことに関心を持つことへの嫌悪感や否定が、性的に発達して異性を求める自分と闘争するからです。
昔なら、先輩や早熟な友人が一笑に付して異性を紹介してくれたかも知れません。 現在の孤立した人間関係が多い社会では、それを打開することができないこともあります。
幻覚や幻聴で自分を誰かが批判したり馬鹿にして笑っていると言い出すこともありますが、それは自分はそうされても仕方がないのだと自分で責めている表れでもあります。
学生なら仲間が大切です。一緒に走ってくれる仲間です。昔、付き合っていた仲間たちともう一度関係をもてたらいいですね。もちろん、新しい仲間ができればなおいいですね。
参考図書:「人はなぜ心を病むか」思春期外来の診察室から 吉田脩二著 高文研
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