LORANの日記
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私たちは真実を知っているのでしょうか? 真実に基づいて判断しているのでしょうか?
そう聞かれたら、殆どの人が「いいえ」と答えるでしょう。
それなら、真実を知る努力を毎日しているでしょうか?
新聞を読むとか、テレビのニュースを見ると答える人が多いでしょうね。
それでは真実を知ったことにはなりません。 そこには新聞社・テレビ局の思惑(おもわく)や取材者の主観が入っているからです。
真実を知るためには、現場へ行き自分の目で確かめる方法が一番です。 なぜ彼らがそう思い、そう行動している原因を知ることができます。 それでなければ、現地在住の方に聞く以外にはないでしょう。
ここに1冊の本があります。 9・11同時多発テロ以後のパキスターンでの生活を20年以上現地在住の日本人女性が 日記風に書き綴ったものです。アフガニスタン空爆の現地の様子もリアルです。
表紙にデモ風景があります。 アサマ・ビン・ラディン氏の大きな写真がプラカードへ貼ってありますが、とても やさしい顔です。(ブッシュ米大統領の悪党面とは全くちがいます。) 彼は宗教者(イスラム教)ですし、アラビアの名家の出身です。 単なるテロリストではないと思います。彼らにとっては聖戦なのでしょう。
9・11同時多発テロだけで、アメリカが中近東ほかでやってきた支配と犠牲を免罪にはできません。ニューヨークでは5000人でも広島では20万人以上の犠牲者です。
イスラム教国は中近東からアフリカ大陸に多くあります。 第2次大戦が終結するまで、そのほとんどが西欧の植民地でした。 大戦後は、アメリカとソ連の冷戦の影響下にありました。 ソ連崩壊後は、アメリカの経済・軍事力による世界支配の中にあります。
そこに暮らす人々が、自分自身の自由な活動を希望しても権力が妨害します。 権力はアメリカに隷従して、自分の利益を獲得しようとする連中ばかりです。 もっとも、そうしなければアメリカに潰されてしまいます。
マスコミは権力に抵抗すれば圧力をかけられてしまいますし、取材も制限されます。 つまり、お上に対しては服従せざるを得ません。商業紙の泣きどころです。
真実を知ることを権力は望みません。 そんなことになったら、支配構造は崩壊してしまいます。
「知らしむべからず、依らしむべし」(真実を教えてはいけない、依存させろ) 江戸時代の言葉は、いまも真実です。
参考図書: パキスターン発 オバハンからの緊急レポート 督永 忠子著 創出版
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