LORANの日記
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2000年3月13日、世界を驚かせたニュースがありました。
史上初めて、カトリックのヒエラルキー(位階制)の頂点にいる法王が懺悔をしたのです。
ヨハネ・パウロ2世が12日のミサで懺悔した内容は以下の通りである。 1.歴史上、あなたがた神の子(ユダヤ人)を苦しめた行為を深く悲しみ、許しを求め、 真の兄弟愛を誓う。 2.(十字軍遠征、異端審問などでは)異端に対する敵意を持ち、暴力を用いた。 これらカトリック教会の名誉を汚した行いについて謹んで許しを求める。 3.(アフリカ、米大陸などへの布教では)人種、民族的な差別に基づいた排他的な行い があり、罪深いふるまいがあった。異人種の権利を迫害し、彼らの伝統的宗教や 文化に対する侮辱的な態度を取った。(毎日新聞3月13日付けより)
世界の宗教の中でもキリスト教は最大であり、しかもその中でカトリックは最大です。 法王が2000年間の大きな罪を認めて謝罪したことは画期的な出来事でした。 しかし、それまでの歴代263人もの法王が自らの罪を認めなかったことは問題です。
人は自分を正当化して、相手の非を責める傾向があります。 信者に毎週懺悔に来ることを強要しながら、牧師が自らはしないのは一方的に過ぎます。
いつも思うのですが、アメリカ大統領が宣誓式で聖書に誓いますが、イラク戦争などの作戦で敵味方双方に多くの犠牲者を出した懺悔はどうなったのでしょうか?
その後、法王が認めた人種や民族的差別などに基づく過ちは正されたのでしょうか?
明日、1920年5月18日は、ヨハネ・パウロ2世の誕生日です。 この文章を書き終わってから、明日の暦を見て驚きました。
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