LORANの日記
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2004年05月07日(金) 助からない人

西洋と東洋の考え方はこれほど違うのかと思い知らされました。

東洋は雨が多く、緑豊かで暖かい(暑い)地域です。
そこには多くの生命が暮らしています。植物や動物、魚も多く住んでいます。
それを支える豊かな自然があります。ここでは採集だけでも生きられます。
水や食料の不足で苦しむことは少なく、暮らしやすいといえます。

西洋は基本的に雨が少なく乾燥している地域が多く、宗教が起こった中近東は殆ど砂漠です。
植物を栽培するより、牧草を追って牧畜をする方が理に適っている地域です。
ここでは水や食料を得ることに多くの労力を必要とします。生きるためには努力が必要な地域です。

この環境の違いが考えかたの違いになっています。

中東でボランティアしているとカルチャーショックがあるそうです。

砂漠地帯では水を持っていなければ生きていけません。
その辺で汲んでくればいいという訳にはいきません。
もしそのグループで水が極端に不足したら、生きられない人には分けないで、少しでも生きられる人へ渡すのだそうです。

難民キャンプでは元気の度合いでグループを分けるそうです。
A: とても健康で元気な人たち。
B: 健康も具合も良くないが、食料や医療で回復が見込める人たち。
C: 健康や具合が悪く、生き延びる可能性が低い人たち。

食料も医薬品も不足がちな難民キャンプでは、Aグループの人たちは追い出すそうです。
Cグループの人たちは気の毒ですが、見捨てなければなりません。
Bグループの人たちを収容しお世話をするそうです。

私たち、東洋の人は見捨てることができなくて、よく叱られるそうです。
助からない人は助けない。これは難しいことです。

有ることを前提に考えるのと、無いことを前提にするのでは、話はまったく
違う結論になります。


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