LORANの日記
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2004年04月24日(土) 一家和楽の秘訣

高森 顕徹さんの著書に「一家和楽の秘訣」というお話がありました。
「悪人ばかりだとケンカにならない」というのです。引用させていただきます。

あるところに、ケンカが絶えない家と、平和な家が隣り合っていたそうです。
ケンカが絶えない家の主人が、隣の平和な家を訪ねて主人へ聞きました。

「私の家では毎日のように、ケンカが絶えません。
 お宅は皆さんが仲良くお暮らしです。
 一家和楽の秘訣があったら、どうか教えていただきたいのです。」
「別に秘訣はありません。
 ただ、お宅様は善人ばかりの集まりだからでしょう。
 私の家は悪人ばかりがそろっているのでケンカになりません。」

聞きに来た隣の主人は、皮肉を言われたと思い激怒しました。
その時、奥で何かが壊れた大きな音がしました。

「お母さん、申し訳ありません。
 私が足元を確かめなかったので、大切なお茶碗を壊してしまいました。
 お許しください。」
「いやいや、あなたが悪かったのではありません。
 後で片付けようと、そこへ置いたままにしていた私が悪かったのです。
 こちらこそ、すまないことをしました。」

「なるほど、この家の人たちはみんな悪人ばかりだ。
 ケンカにならない理由がわかりました。」
隣の主人は感心して帰りました。

このお話を読んで、私たちは大きな間違いをしていると思いました。

自分の正当性を主張し、相手を非難することは簡単です。
自分が正義であり善人だと主張すればいいのですが,それではケンカは絶えません。

「私が悪かった」=悪人と言うのは、相手を思いやる優しさであり、仏心なのでしょう。

「人の心の中に仏心がある」という考え方が、日本人の基本です。

お金と物を意識の中心へ置いた結果、人として大切な心を見失いました。

人としてのやさしさを、どこへ忘れてきてしまったのでしょう?






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