non-fiction.
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halu



2008年12月10日(水)
泣けない。

かといって、
泣いたって、
何にも変わらない。


私の左手の薬指には指輪がある。
私が欲しいといって、
恋人と一緒に買った。
大学生っていう身分にしては、
ちょっと頑張ったお値段。
お値段よりも、
私は証明が欲しかった。
「私はあなたの恋人なんです」っていう、証明。
それを、
人にもアピールしたかった。
別に、
そうしなきゃほかの子に取られるとか、
そういう危惧があったとかじゃなく、
ただ、
そうしないと、
私自身が不安だった。

いつかのあの人のように。

あ、でもあの人とも、
同じようにそろいの指輪をしていたっけ。
お金がなくてどうしようもない時期だったけど、
あのときはあのときで、
結構頑張ったなぁ、ほんと。


「寝に来ない?」て、
来るわけないのに言ってみた。
やっぱり困った反応で、私は茶化す。
「可愛い彼女のお願いなのにー」て。
それでテキトーな返答が返ってくれば、
それが正解。
淋しくて、
泣きそうで、
それでも、
私はこの部屋にひとり。
会いたい。
そばに居たい。
ひとりは、嫌だ。

ひとりは、いや。

たった1週間が、とてつもなく長い。
互いになんだかんだ、いろいろあって、
平日は会えなくて、
週末に、1日だけ、都合をつける。
そのたった1日が、
今の私を、支えている。


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