まろやかな日々
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彼は、台ふきんを愛しています。 とても。
もともとは、私が台ふきんに生命を吹き込んだのが きっかけでした。 私たちは、いろいろなモノや動物たちの気持ちに成り切って お喋りして楽しんでいるのです。
「うぉ〜、俺はこんなに汚されたぁ。早くキレイにしてくれぇ」 「わかった。待ってろよ!」
それがとても気に入ったらしく 彼は必要以上に台ふきんを大切にするようになりました。
それから、もう2年になります。 何度、漂白したことでしょう。 ふきんの元の色はすっかり落ち、擦り切れてヨレヨレになっているのに まだ彼は手放そうとはしません。 「俺はモノを大切にしているだけだ!」 と、言いながら。
でも遂に、彼が限界を意識する時が来ました。 私の前に台ふきんを広げて 「ねぇ、もうダメかなぁ」 と、言いました。 私は、以前から限界だと思っていたので そうだね、と言ったのですが 彼は台ふきんの『最後の言葉』を待っているのです。 「台ふきんは、なんて言ってる?」
「俺は・・・、もう覚悟は出来ている・・・。 世代交代してくれ・・・」
あの頃私は。。。
2002年06月06日(木) きぬ@とっておき。/まろ@どんどん増えていくね。
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