長い長い螺旋階段を何時までも何処までも上り続ける
一瞬の眩暈が光を拡散させて、現実を拡散させて、其れから?

私は、ただ綴るだけ。
音符の無い五線譜は、之から奏でられるかも知れない旋律か、薄れた記憶の律動か。








2004年01月21日(水) 願望

 自分一人で何かを成し遂げた事も無いのに、如何して一人では何も出来ないと思い込むのだろう。何かを遣ろうとする意思も無い。ふざけてる。

 堰を切ったように降り落ちる雪が、普段は見えない樹海への入口を浮かび上がらせるように、日常では目の行き届かないところへ視線を導く。松の一葉だったり、蒼い隻影だったり、鈍色の空だったり。何もしなくても、外に出て立っているだけでコオトに付着した雪が結晶を見せる。鬱陶しいくらい、綺麗に。
 一講を図書館で過ごす。天井から床まである大きな、壁一面の窓に向かって座る。ちらちら、というよりはどさどさと降る雪が鬱陶しい。雪の一片が一つ一つ影を作って、眼球にちらちらと容赦無く映り込む。美的感覚なんて、一様ではない。感情によってさえ左右される。
 取り留めの無い雑談。完全自殺マニュアルを買った友人と、薬の致死量云々の話をする。或いは最も綺麗な死に方の話をする。或いはコストの掛からない自殺方法の話をする。互いに、自殺願望が無いから会話が成り立つ。同時に、二人は早死願望を抱いている。長生きはしたくない。
 何か一つに執着したりに縋ったりしてまで生きていたくない。冬を迎える為に木々は葉を落として、春が来ればまた葉を付けるのに。人は、何か一つ失うと一生失った侭でいる気分で生き続けている。補完されない。

 不眠と睡魔が一週間おきくらいずつ順番に起こる。今週は、睡魔の一週間。春じゃないけれど、眠い。










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