I wish...



 凛のこと


人の為に何か良いことするなら
きっとかえってくるからと
言われ続けてきた
特別道を外れた訳じゃない
必要以上の非難の言葉を
跳ね返すべく
そして多分間違いなく
貴女に好かれたくて
本来の自分の心を押し殺して
ここまできた
優等生を容易く放棄して
バランスをとってそれでも真面目に
屈することなく歩いてきたんだ
だけどもう頑張ったって貴女においつけない
変ろうと思って少しずつ
できることから始めたけど
それ以上の言葉を聞きたくなくて
品行方正って言葉に
だけどどう頑張ったって
あなたに追いつけない
支配し続けていたくて
極端さが見える
どんなに変ろうとしたって
あなたが評価を変えなければ
何もしないのとそう違いはない
想いに沿えなくて
あなたの理想どうりにならなくて
あなたの娘にはなれなくて
あなたの理想の娘にはなれなくて

“ つかれた ”

重なり合った言葉を反芻しながら

こころの澱を吐き出すかのような
重みを持った言葉のまえで
無様に言葉を返すのではなく
それに黙って寄り添える
寛容さを持てるようになれたらいいのに


瞬きをゆっくりくりかえしながら
緩やかな沈黙を投げかけ
そういう優しさもあると知ったときから
そうなれるようにと願いつつも
なれない自分がもどかしい

いつになればその言葉に
そのようにそつて歩くことができるのだろう
いつかはそのような空気を
自然に纏えるようになれたらいいのに



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2004年03月27日(土)
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