「有元利夫−女神たち」展@佐川美術館 - 2006年11月15日(水) 紅葉が綺麗な良く晴れた日(千島列島でマグニチュード8の地震があって、津波が来るという話だが。。こういうとき、移動中や旅行者だったら、物凄く心細いだろうなあ。。)。 今日は実習が休講になったので、午前中洗濯をどっさりとして、夕方からの放射線と呼吸器科の合同カンファレンスまでに、 ・オルセ−美術館展&エコール・ド・パリ展 ハシゴ か、 ・有元利夫−女神たち展 か、 どちらに行こう、と贅沢にも考えつつ、のんびりしすぎて時間も厳しかったので、佐川美術館(滋賀県守山市)の後者に足を運ぶことにする。 美術館は、水をモチーフとして、あたかも浮御堂のようであるが、 琵琶湖大橋が近いため、周辺にケバケバしいラブホが多いこと、 そして、概観の箱型とそれを繋ぐ廊下(水面が見える)を重視しているためか、展示室(特に特別展である有元利夫展のスペース)が、ぎゅうぎゅうになっていて、あまり快適とはいい難いのが気になる。 お目当ての有元利夫の作品は良かった!静謐で、わざと古びさせてあることから、ものとしての存在感もあり、バロック音楽の調べのようである。 そして、彼は大学卒業後3年程、電通に勤め、本や雑誌やレコードのジャケットをデザインしていたと知り、 彼の名前をはっきりと記名していた訳ではないのだが、 作品を見るなり、「あっ、この人の作品知ってる!見たことがある!」 と思うのも納得した。 惜しくも1985年に38歳でなくなった後も、 彼の作品は本や雑誌の表紙に、今でも使われている。 帰り道、田んぼになが〜くバスの影が伸びて、薄く青い空には彼が描くような雲が浮かんでいる。 久しぶりに、かつて好んで聴いていたバロックのCDを、流したくなる。 ++ 「人が生きるためには、しることが大切です。同じように、感ずることが大切です。私は皆さんの一人一人に、本当の喜び、悲しみ、怒りがどんなものかがわかる人間にはってもらいたいのです。」(佐藤忠良、中学校美術教科書、1981年刊) 「本当の知性や感性を努力の末に獲得した人間が自由なのだ。感性はほっておけば鈍ってしまう。学問と同じように、努力して獲得するものだ。獲得の方法を吟味して努力を積まなければならない」(同、高等学校美術教科書、1982年刊) -
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