大きい政府と小さい政府/「改革」という言葉 - 2005年09月11日(日) 貧困率ランキング、OECD加盟国27ヶ国平均が10%、チェコとデンマークが4.3%で27位、1位メキシコ20.2%、2位アメリカ17%、3位トルコ15.9%、4位アイルランド15,4%、5位日本15.3%。一億総中流といわれた80年代は10%程度であったのだが、90年代、2000年、とどんどん貧困率が増えて来ている。 私は、貧富の差が拡大する社会は嫌だ。 雇用や年金、そして何より今日や明日のご飯の心配をしたくない。 大きな政府、というのは、決して効率が悪い政府のことではない。社会の財の再配分に政府が積極的に関与するということである。 小さな政府は、負け組勝ち組がハッキリうまれる社会である。 そんなに、競争原理を導入して、勝ち組を作る(同時に負け組もうまれる)ことが大事だろうか? うまく書けないが、今の政治の方向性には疑問を感じる。 ともあれ、自民が勝ちすぎた、という感触がおそらく国民の間に広がっているようなので、もしも1年以内に選挙となったら、またどうなるかわからない。 (辻元清美復活、およびムネオ新党当選。。) ++ 今回、自民が圧勝した背景には、キャッチフレーズのうまい使い方がある。 「改革を止めるな。」 この「改革」ということば、現状を良しとせず、現状を変えたいという人々の票を吸収したのであろう。 私も、現状で良いとは思っていない。 しかし、「改革」でどのように変えられるか、その中味を見て判断せねばならない。 国の借金で火だるまになっている状況を改善すべく、無駄な支出を削減すべきは当然であるが、例えば自民党の選挙広報(近畿選挙区版)にある神戸空港は、必要な設備であろうか?大阪空港や関西国際空港で十分ではないのだろうか? また、郵政民営化こそが全ての切り札になる訳ではない。 (参考:ドイツの郵便局について http://matsuda.lolipop.jp/item/62) ともあれ、今回の選挙で二大政党制どころか、一党独裁になるかもしれない。 昨日の朝日新聞の天声人語より、 90年に来日し、日本語で詩をを書いているアメリカ人、アーサー・ビナード氏の発言についての部分を引用しよう。 「米国の大統領選では、国民は共和党か民主党かという二者選択のシャワーを浴びせられ、議論が深まらないようにしむけられる、と語る。「日本におけるニ大政党への流れを、『民主主義の成熟した形』などといって、耳に聞こえがいいが、米国人としての体験からいうと、『民主主義の意味詰まりの形』だ」。 今回は、郵政についてイエスかノーか、と小泉氏はいっていたが、政権とは、他の政策についても責任を追うはずである。 分野ごとに支持政党を投票できるようにするならいざしらず、議論を深める努力を、議会でも日常でも重ねることが大事ではないだろうか。 -
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