今日の日経を題材に法律問題をコメント

2009年10月16日(金) 裁判官の釈明義務について

 日経ネットニュース(H21.10.16)で、広島市で小学1年の女児が殺害された事件で、最高裁は、2審・広島高裁判決を破棄し、同高裁に審理を差し戻したと報じていた。


 この事件で2審判決は、1審が検察官調書を取り調べないまま審理を終えたことが訴訟手続き違反にあたると指摘していたが、最高裁は、「1審の訴訟手続きは適法」と判断した。


 この判決を大胆に要約すると、刑事訴訟というのは、検察官と被告側が争い、それを裁判所が判断するという当事者主義なのであるから、検察官が立証不要と考えていることをいちいち裁判所が口をはさむ義務は、原則としてはないというものである。


 おそらく、裁判所に積極的な釈明義務を認めると、裁判員裁判では対応できなくなると考えたのであろう。


 この最高裁判決は、今後の裁判官の訴訟指揮に大きな影響を与えると思う。


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