今日の日経を題材に法律問題をコメント

2009年03月02日(月) 司法の役割について

 日経(H21.3.2)14面に、2007年参議院選挙の定数不均衡訴訟で、最高裁が大法廷で審理することについて報じていた。


 見出しに「闘う司法実現するか」とあったから、記事では、大法廷で何らかの新しい判断があるのではないかと期待しているようである。


 確かに、最高裁では、常に一定の数の違憲説が存在している。


 しかし、最高裁の多数意見は、衆議院は価値が2倍程度、参議院は価値が5倍程度であれば立法裁量の範囲内としているようである。


 これに対しては、なぜ2倍程度であれば許されるのか、なぜ衆議院と参議院で違うのかという疑問がある。


 そもそも、最高裁は違憲立法審査権について謙抑的すぎるという批判もある。


 しかし、定数不均衡の問題は、立法に対しどこまで司法審査を及ぼすべきかという問題であるが、それについて唯一の解答というものはなく、価値判断にかかわる問題といえる。


 しかも、一票の価値を完全に平等にすることは技術的に困難である。


 そうであれば、最高裁が、衆議院については2倍程度、参議院については5倍程度という一定の基準を示したことで、「最高裁としての役割は果たした。あとは立法の問題である。」と考えてもよいのではないかと思う。


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