| 2009年01月14日(水) |
奈良の調書漏えい事件で、著者が情報源を明かす |
日経(H21.1.14)夕刊に、奈良県の医師宅放火殺人の調書漏えい事件で、著者が情報源を明かしたという記事が載っていた。
この事件では医師が秘密漏示罪に問われており、その公判で、供述調書を引用して出版した著者が、情報源は医師であることを証言したものである。
この著者が、供述調書をそのまま引用する形で出版したことについては、次のような問題がある。
安易な出版により、表現行為に公権力の介入を許した。
少年のプライバシーを侵害した。
医師に犯罪行為をそそのかした。
このような問題だけでなく、今回、情報源を明らかにすることによって、この著者はジャーナリストしての最低限のルールも放棄したといえる。
ただ、より非難されるべきは、裁判所から預かった供述調書を安易に第三者に見せた医師であると思う。
鑑定のために預かった供述調書は、医師として守るべき「秘密」である、ということの自覚が足りなかったわけであり、それを深く反省すべきではないだろうか。
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