| 2008年11月24日(月) |
旧カネボウ株を巡る株取引 |
日経(H20.11.24)14面に、東京高裁が、カネボウの少数株主に対する損害賠償を命じた判決が、M&Aの現場に波紋を広げているという記事が載っていた。
2006年、投資ファンドは、カネボウ株の種類株3分の2以上を、産業再生機構などから相対で取得した。
大量買付けの場合でも、株の所有者が25人未満で、全員が同意していればTOBをしなくてよいという規定がある。
ここでいう「株の所有者」が、当該種類株式に限られるのであれば、カネボウ株についてはこの要件を充たしていたため、TOBなく株式を売買したことは適法となる。
ところが、「株の所有者」を種類株式だけでなく、すべての株式所有者と解するならば、「25人未満、全員の同意」という要件を充たさないため、TOBをする必要があり、それをしないで株式を売買したことは違法となる。
いずれの解釈も可能であり、どちらが正しいか軽々にはいえない。
ただ、カネボウ株を巡っては、普通株式に対するTOBの価格が適正かについても裁判が起こされている。
それぞれ争点は別であるが、カネボウ株の取引を巡ってあちこちで裁判が起きているということは、それだけ少数株主にとって取引の公正さに疑問があったのであろう。
その点が冒頭の東京高裁の判決に微妙な影響を及ぼしたのかもしれない。
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