日経(H20.7.2)社会面で、松山地裁は、パワーハラスメントが原因で自殺したと認定して、会社に3100万円の損害賠償を命じたという記事が載っていた。
パワーハラスメントが自殺の原因と認めたケースはあまり聞かないが、「業務が過重であることが原因で自殺した」として損害賠償を認めた判決はある。
また、交通事故により障害が残り、うつ病になった後に自殺したケースでは、判例は交通事故と自殺との因果関係を比較的緩やかに認めている。
もっとも、同じような事態になっても、すべての人が自殺するわけではない。
そのため、従来は、自殺は自由意思によるものであるとして、交通事故との因果関係を認めない考えもあった。
しかし、その点は被害者の心理的要因が損害拡大に寄与しているとして、損害額を減額することで調整を図っている。
したがって、松山地裁の判決は、特別変わった判断というわけではなく、裁判所の最近の傾向に添ったものといえる。
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