| 2008年03月19日(水) |
最高裁が、DNA鑑定から親子関係を認めなかった二審を破棄 |
日経(H20.3.19)社会面で、最高裁が、DNA鑑定の結果から親子関係を認めなかった二審を破棄し、差し戻したという記事が載っていた。
戸籍上は実子として育てられたが、真実は親子でなかったところ、父親の死後、兄弟間で遺産相続の争いになり、他の兄弟が、「親子関係は存在しない」との訴えをしていた。
1、2審は、「親子関係はない」というDNA鑑定の結果を採用し、「親子関係は存在しない」という他の兄弟の訴えを認めていた。
ところが、最高裁は、30年以上親子として生活をしてきたことを重視して、「親子関係は存在しない」という他の兄弟の主張は権利の濫用にあたるとした。
わが国の法制度においては、親子関係は生物学的に決まるというのが、これまでの一般的考え方ではないかと思う。
そして、法律上の親子と生物学上の親子とが一致しない場合には、嫡出否認の訴えの規定を置いたり、親子関係存否の訴えを認めたりして、生物学上の親子に合わせる形で、法律上の親子関係を修正しようとしていると解することができる。
その考え方からすると、上記の最高裁の判例は、生物学的には親子でないのに、法律上の親子関係であると認めるのと同じ結果になるのであるから、これまでの流れとは異なることになる。
最高裁は、結論の妥当性を重視したのであろうが、親子関係の法理論に与える影響は大きいのではないだろうか。
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