| 2007年12月03日(月) |
中小企業の事業承継を支援するための新しいスキーム |
日経(H19.12.3)1面で、中小企業の事業承継を支援するために、政府は、自社株をすべて相続できるようにすると報じていた。
現行制度は、遺言で自社株を後継者にすべて相続させたとしても、他の相続人が遺留分を主張すれば、自社株が分散されることがあり、問題になっていた。
報道では、新しい制度では2つのスキームがあるようである。
1つは遺留分の算定を相続開始時点ではなく、オーナーから後継者に自社株を生前贈与した場合、その時点を基準にするというものである。
これにより、自社株の生前贈与を受けた後継者が、自分の才覚で会社の業績を上げ、株価が上がってからオーナーが死去したとしても、後継者の貢献がそのまま評価されることになる。
ただ、後継者に生前贈与を行い、その後継者が会社の業績を上げて株価が高くなるケースはあまり多くないように思う。
もう1つは、 オーナーの生前に相続人間で自社株の相続に関する合意がなされ、家庭裁判所が合意を許可した場合は、相続人が個別に遺留分放棄の許可を家裁から受けなくても遺留分の請求を放棄できる仕組みである。
しかし、個別の遺留分放棄は現在でも可能なので、あまり大きな変更ではないようである。
結局、他の相続人の遺留分は確保されなければならないため、大きな制度変更はできないということになるのだろう。
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