| 2007年03月29日(木) |
『生存の可能性は3割』の根拠は? |
日経(H19.3.29)社会面に、リンチ殺人事件で、警察に捜査ミスがあったとして、遺族が県などに損害賠償を求めた事件で、東京高裁は、「適正捜査をしても、生存の可能性は3割程度」として、捜査の怠慢と殺害の因果関係を認めた一審判決を破棄し、賠償額を9分の1に減額した、という記事が載っていた。
この判決に対し、遺族は、「『適正捜査をしても、生存の可能性は3割程度』という根拠が何も示されていない」と批判していると報じていた。
確かに、「生存の可能性は3割程度」といっても、「3割」というのは想像に過ぎない。
根拠はないに等しい。
ただ、因果関係が、「ある」か「ない」かというように二者択一であるとすれば、この事件では捜査ミスと殺害とには因果関係は「ない」という結論にならざるを得なかったのだろう。
その場合には、遺族の請求は棄却という結論になる。
そのため、「適正捜査をしても生存の可能性は3割程度」と認定することによって、一部でも損害賠償を認めようとしたのだろう。
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