| 2006年02月21日(火) |
オウム事件の松本被告に、訴訟能力ありとの鑑定 |
日経(H18.2.21)社会面トップで、オウム事件の松本被告に訴訟能力ありとの鑑定がなされ、東京高裁に提出されたと報じていた。
その記事の中で、弁護団は、訴訟能力を認める鑑定が出た場合には弁護人を辞任する可能性を示唆していると書いていた。
しかし、辞任というのは無責任ではないかと思う。
辞任すると国選弁護人が就くしかないだろうが、そう簡単になり手がいるとは思えない。
また、選任されても、膨大な記録を読み、公判に備えるために相当な時間を要するだろう。
それゆえ、裁判の遅延は避けられない。
そもそも、被告人と意思疎通できなければ控訴趣意書は書けないのだろうか。
もちろん、控訴趣意書作成のために、被告人の意思を確認することは重要である。
しかし、被告人が接見しても一言も発しない状態であれば、自らの判断で控訴趣意書を作成するしかない。
弁護人は、被告人の単なる代理人ではなく、「被告人の意思に係わりなく、独立して訴訟行為をすることができる」とされている。
それゆえ、被告人が一言も発しない状態においては、自らの判断で控訴趣意書を作成することは許されるだろう。
むしろ、控訴趣意書を作成しないことによって控訴棄却となることの方が、弁護人の義務に反することになるのではないかと思う。
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