日経(H16.8.30)1面に、東京三菱銀行とUFJ銀行との統合問題で、最高裁が、住友信託銀行の抗告を棄却したと報じていた。
当然の判断であると思うが、その判断の中で、「住友信託の損害は、合併した場合に得られるはずの利益ではなく、合意成立への期待の侵害による損害である」としているそうである。
「合意成立への期待の侵害による損害」とは、講学上、信頼利益といわれているものであり、合併交渉によって実際に使った金額が基準になる。
損害額がその程度であれば、何のために合併合意書を作成したか分からないと思うかもしれない。
しかし、合併契約はしていないのであるから、合併していれば得られたはずの利益(講学上、履行利益という。)まで認めることはできない。
損害賠償額が低くてもやむを得ないのである。
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