2005年04月30日(土) |
神様、日記を書く。2 |
「…ちょっといいか?」
なんだ?
「よく考えたが、この日記は、俺の日記なんだよ。」
知っておる。
「じゃ、なんで俺が登場人物Aになってるんだ! ていうか日付ごまかして更新してるけど、 いったい何日さぼる気だよ!!」
…妻、人間の歴史というものは宇宙史から言えばほんの一瞬で
「24日!」
そのとおりだ。
「お前、世界を7日で作っておいて、 日記ひとつになぜ3倍以上かかっている!!」
よせ、夫婦喧嘩はいかん。子供の前で。
「夫婦違う!…え?子供?」
――ママ。
「おっ大ちゃん!すっかり大きくなって」
宇宙は日々拡張しているものだ。
「お前はだまっとれ。大ちゃん今日は休みなのかい?」
――昨日グランドクロスが三件重なりましてね。 珍しいことですが今日の赤色巨星の予定はありません。
「…相変わらずがんばっているようだね」
――お土産にこれをどうぞ。 ママが小学生のとき欲しがっていたものです。
「何?この黒い…っ!まさかっ!!」
――ブラックホールです。
「わひゃっ」
すぽっ。
かくして作者はブラックホールの中へと消えていった。
<続>
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