2004年12月20日(月) |
リピート アフタミー |
「もしもし?」 「……。」
「あ、やっぱりあなたでしたか。今日は少し遅かったですね。仕事ですか?」 「……。」
「はは、お互い大変ですねえ。ところで、あのー、気づいてます?」 「……。」
「今日で三ヶ月目ですよ。何がって? そう、あなたとの電話ですよ。」 「……。」
「驚いた? 驚いたでしょ? もうそんなに経つんですねー」 「……。」
「電話代かかりません? たまにはこっちからかけさせてくださいよ。」 「……。」
「いいの? じゃ甘えさせてもらうけど。何かあれば言ってくださいね。」 「……。」
「……。」 「……。」
「あの…。今気づいたんですが、あなたってホント無口な方ですよね。」 「……。」
「いつも私の愚痴ばっか黙って聞いてくれて、ホント感謝してます」 「……。」
「というより…僕、本当はあんまり人に深い話ってしないんですよ」 「……。」
「でもなぜかなあ…あなたになら何でも言えてしまう」 「……。」
「あっ、今笑った? 笑ったでしょう? もー、本気で言ってるのに。」 「……。」
「……。」 「……。」
「…。あの…突然なんですけど。」 「……。」
「あなたって…女性の方…ですか? そう?」 「……。」
「今、思いついたんですけど…」 「……。」
「僕の…彼女になってくれませんか?」 「……。」
「あっ! ちょっと笑わないでくださいよ、本気なんだから。」 「……。」
「あのですね。なんか…あなたのこと、もう他人と思えなくて」 「……。」
「…どうでしょう。嫌なら…言ってください。お願いします。」
「………………。」
ガチャ。ツーツーツー。
えー。 このようにですね、
落ち着いて対応することが、無言電話を撃退する一番の方法なんですね。
それでは、
リピート アフタミー。
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