最近　気になって仕方ないもの。
それはアンパンマンの登場人物、ジャムおじさんとバタ子さんの関係だ。

アンパンマンの主要キャラでありながら多くは語らず語られず、
その存在は謎に満ちすぎている。
わかることといえば、彼らが食品でないことばかりだ。

その謎な二人の、謎な関係。

まず、名前にさんづけで呼び合うから祖父と孫ではないだろう。
顔も似ていないし、その中間世代の不在が説明できない。

じゃあ文字通り叔父と姪か？
それにしては年齢が離れすぎだ。
ジャムおじさんは、顔がつやつやしてこそいるが、
あの白髪とあの喋り。少なく見積もっても６０代と推測される。
一方のバタ子さんは、どう贔屓目に見ても中学生だろう。

夫婦の線も薄いだろう。
さして金もなさそうなあの老人に、
花も恥じらう乙女がなぜ惚れる必要があるのか。

師弟関係を思わせるシーンもない。
バタ子さんにジャムおじさんを立てる様子もないし、
むしろジャムおじさんの方が遠慮してる気がする。

ならばやはり雇用関係とするのが妥当だろうか。
つまり、ジャムおじさん＝店主、バタ子さん＝従業員。
それにしてはバタ子さんの出勤・帰社シーンがなさすぎだが…
…待てよ？！
バタ子、寝てなかったか？！
うろ覚えだが、工場の夜のシーンで、二人が寝起きの設定があったような。

え？
ちょっと待て。あのセンスの悪い建物、まさか自宅なのか？！

まずいだろ！
老人とはいえ一人暮らしの男性のところへ若い娘が。
親は何も言わなかったのか？！

いや…どうだろう。私は勝手にバタ子さんを女性だと思い込んでいるが、
バタコさんという変声期前の男の子の可能性はなかったのか？

あ、しかし確か…風来坊のかつぶしまんか誰かに
バタコさんが頬を赤く染めるシーンがあったような気がする。
さすがに子供向け番組で主要キャラがゲイというのはありえないから、
やっぱりバタ子さんは女性とするのが妥当だろう。

とするとやっぱりジャムおじさんと暮らすのは問題だよ。

だからこそ…うん、そうだ。
暮らさざるを得なかった事情があるんだ。

そもそもアンパンが喋って動くこの異常な世界に、
動物すら二足歩行で衣服着用で日本語を話すキテレツな異世界に、
二人だけ普通に人間というのがおかしい。

おかしいというならチーズもそうだ。
なぜヤツは喋らない？！もしくは喋れないフリしてるのか？！
いや…彼の疑惑は今回は置いておこう。長くなるから。

そう考えると、ジャムおじさん、バタ子さん、チーズの三名だけが
異世界から移住してきたとしても異存あるまい。

つまり、逃げてきた。

何から？

…なんだか犯罪の匂いがしてきたぞ。

さてはジャムおじさん、食品衛生基本法に違反するとか
衛生管理局の人と癒着関係にあったとかで元の町にいられなくなり、
そんなときちょうどそのときサラ金に追われ、
風俗関係に売られそうになっていたバタ子さんと出会い
二人で夜逃げ、新天地で心機一転を図った…

なんか無理があるな。
よくわからんが、やっぱ無理があるな。

うーん。

ここへ来て行き詰まってしまった。

ということは、前提が間違っていたんだ。

二人の年齢差から、恋愛関係にはなり得ないとしていたが、
これが誤りだったのではなかろうか。
バタ子さんが超・年上好みという可能性もあったではないか！
もしくは遺産狙い！
遺産？
そうだきっとあの変な車だ。ネットオークションで高く売れそうだし。
若い妻の意図に気づきながらも、傍にいられるならと。

…そんな魅力がバタ子にあるかはさておき。

しかし当然バタ子さんの両親は猛反対。
だが恋心を抑え切れない二人は手に手を取り合って駆け落ち…
そう、きっと純愛だ。遺産狙いでなどあるはずがない！
なんてったって正義の子供向け番組だもの！

そしてもちろんジャムおじさんの親族も反対するだろうな。
ひょっとしたら息子なんかもいたかもしれないし…
「父さん、きっと彼女は父さんの遺産が目当てだよ！」みたいな。

そうすると結論は駆け落ちという…

違う！！

違う、ダメだ！まだ弱い！！そのくらいで異世界になど行かない！！
もっと強烈な理由があるはずなんだ！！

――はっ！！

二人が異世界を目指した理由…
それは、法律のない国に行きたかったからではなかろうか？

道義的に許されないことを…二人はしようとして。

つまり…ジャムおじさんには妻がいた。

不倫。

これだ！！謎はすべて解けた！！

そう言われてみれば、二人の間を流れる妙な緊張感にも
なんとなく深い愛が秘められている気がしてきた！
さんづけで呼び合う声にも、
限りない優しさがこめられている気がしてきたぞ！！

結論。

ジャムおじさんとバタ子さんの関係は、
不倫の末の駆け落ちカップルです。

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