* 世界一ついてない日常
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2004年03月03日(水) いきなり新撰組!3

そんなわけでいきなり新撰組に入隊した私です。

「田造与作?変な名だな…」

目の前に座っているのは副部長の土方歳三です。

「…“副長”だ。で、剣の流派は?」

国民保険です。

「何流かって聞いてんだよ。俺は天然理心流だが」

じゃあ私もそれ。

「そうじゃないだろ」

人は私のことを“天然ボケ”と言います。

「天然戊慶流…聞いたことないな。で、何藩だ?」

マツタケごはんが好みです。

「てめえ、バカにしてんのか」

すみません。納豆ごはんで十分です。

「もういい。水戸藩って書いとく。
 ところでお前、局中法度は知ってるか」

春はあけぼの。

「違う。」

和をもって尊しとなし。

「まったく違う。というか耳の痛いことを言うな。これを見ろ」

  一、局を脱するを許さず
  一、私事の闘争許さず
  一、金策すべからず
  一、士道に背くべからず
        ――違反したら切腹

えーと。
つまり『やめるな逃げるなケンカすな』ってことですね?

「厳しいと思うならやめろ」

うちの職場のモットーは、
『やめるな休むな笑うな泣くな逃がすな燃やすな殺すな死ぬな』ですから。

「…厳しいな」

サラリーマンとはそういうものです。

「それでは田中君。明日から一番隊の巡察に同行して貰う」

田造です…
そして、完璧に逃げるタイミングを逸してしまった私…

            〈続〉


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