朝起きたら、幕末だった。
「貴様、何者だ?!」 「屯所の庭に寝ているとはいい度胸だ!」
しかもどうやら「新撰組」屯所であるらしい。 えーと… 寝ぼけまなこをこすりつつ布団を畳み、 とりあえず外でパジャマはまずいと思い当たる。
「おい何脱いでんだっ!!」
あれ? タンスどこ? えー…こっちが押し入れで
「布団!井戸の上に置くなっ!」
あのータンス知りませんか?
「怪しいやつめ!斬り捨てる!!」
ぎゃあ!銃刀法違反!! きらり閃く日本刀、一気に私は目が冴える。
ちがうちがうちがうんです!!
「じゃあここで何をしていたッ!」
え、えー…そう、あの、新撰組に入隊したいと思いまして! 昨日からここで待ってたんです!
「なんだ入隊希望者か。」
刀を納める。やれやれ助かった。
「今道場で入隊試験してるし。つれてってやる」
え。そ、その…
これが私の戦いの日々の序章となろうとは、 読者の誰も、思いは…したような気がする。
〈続〉
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